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2009.05.13

騒いだシアンモアの血

第35回シアンモア記念は船橋のリュウノキングダムの快勝だった。またも南関東の遠征馬に名を成さしめた点で、岩手競馬ファンとしては手放しで喜んではいけない・・・のかもしれないが、事前に血統を調べておいた筆者は思わず「ヨシッ!」と叫んだ。

 リュウノキングダムの母系をたどると、サンライズグロリア ― モガミエイト ― コーワエイト ― ダイオランドと遡れる。
 そして4代母ダイオランドの父が、内国産種牡馬として実績を残したハクリョウ。そのハクリョウの母系は 第四バッカナムビューチー ― バッカナムビューチーとさかのぼれるのだが、バッカナムビューチーの父が、そう、シアンモアなのだ。
 B.ドリーマー系の牝馬にシアンモアを掛け合わせた、往時の小岩井馬産の黄金パターンを踏襲した血統が、リュウノキングダムの母系に流れていたのである。

 今年のシアンモア記念でシアンモアの血を引いていた馬はもう一頭いた。リュウノキングダムと同じ8枠のアンダーボナンザは、母アンダースワロー ―祖母アンダーカラード、とさかのぼる岩手競馬が誇るなじみの母系の出だが、現存する小岩井母系12系統の一つ・フェアペギー系という由緒正しい血統であり5代前の母親にはちゃんとシアンモアがかかっている。「母の日」の重賞と考えればアンダーボナンザが勝っても物語りになっただろう。
 具体的な血量で言えば母系8代前のリュウノキングダム、6代前のアンダーボナンザともにわずかなものだろうが、とにもかくにも80年余り前に輸入されたシアンモアがいなければこの世に存在しないサラブレッドが目の前にいる事には感激さえ覚えた。
 勝ったリュウノキングダム、4着ながらゴール前きわどく差をつめて見せ場を作ったアンダーボナンザの2頭に、特別な思いをこめて見守ったシアンモア記念だった。

 元小岩井農場長で今年91歳になられる畠山章一氏は、今回、IBCラジオ中継の取材に、シアンモアが性格が温順で非常に美しいバランスの取れた馬だったと思い出を語られたのに加え、「選別を繰り返し、磨きぬいて今も残る血統は今後も大事にしなければなりません」とお答えになっている。
 「血の更新」の名のもと、欧米の新しい血統の導入が盛んだ。そのこと自体を否定しては1世紀前の小岩井の偉業をも否とすることになってしまうが、在来血統を“日本が守り育ててきた血統”と考えるなら、よりプラスイメージで捉えることが出来るのではないだろうか。

―シアンモアの名前は過去の栄光のモニュメントの意味だけではなく、未来につながる財産なのだ― 名馬の血をひくリュウノキングダムの勝利はそう訴えているようにも思えるのだ。

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