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2010.04.21

期待の新人・菅原辰徳騎手

 4月17日の土曜日・第1レース。菅原辰徳騎手がデビュー戦を迎えた。3番人気のダブルフィーバーにまたがってのスタートはタイミングも決まり、レースを録音する為の双眼鏡を持ちながら、よしっ!と心の中でエールを送った。

 コーナーを回るごとに外へと振られたのは、技量云々よりは「迷惑をかけてはいけない」という意識が一瞬のためらいにつながったからと見えた。向こう正面は4~5番手で追走、3コーナー手前で追い出すと3番手まで上昇、“これはもしかして”という期待感が漂う。
 4コーナー、楽な手ごたえで抜け出したシルクナトゥールの勝利は決定的となるが、2番手争いはマイネカノンをはさんで、内にランブルローズ、外にダブルフィーバーの3頭の争いとなった。・・・「外からダブルフィーバー、菅原辰徳も懸命に追う!」新人ジョッキーの初舞台を盛り上げるべく声を張り上げたが、最後は脚を失くしてまい、結果は4着。
後刻インタビューした際、「ムダに早く追いすぎました」と自嘲気味に話したが、勝負に加わって見せ場を作ったのだから恥じるレースではなかった。

 この日は第2・第4レースにも騎乗、第2レースではリスポンスグローで5着、第4レースではトップパートナーに騎乗、内を突いて4着。騎乗初日3レースは馬券にこそ絡めなかったものの全て入着と、及第点の成績を残し、まずは無事に騎手生活のスタートを切った。

 菅原俊吏騎手以来3年ぶりの新人ジョッキーだが、俊吏騎手はオーストラリアで24勝のキャリアを重ねてからの日本デビューだったので、純粋な岩手デビューの騎手としては、2005年の山本聡哉・高橋悠里両騎手以来5年ぶりとなる。
 往時に比べて騎手の数も減る厳しい時代に競争の場に身を置くことになったが、それだけに『おう、よく来たな、がんばれよ』という空気が現場で感じられたのも確かだった。顔面を砂まみれにした新人に「痛かっただろう」と声をかけ、「なあに鍛えてやるから」とすこし手荒に?微笑む先輩ジョッキーの姿もあった。

 菅原辰徳騎手への期待は、彼の乗り馬の質にも現れていたように思う。最初の週、土・日2日間あわせて5騎乗したが、全ての馬が2~4番人気という高い支持を集めたのは非常に特徴的だった。
 新人ジョッキーの育て方には大きくわけて2つある。一つはプレッシャーの無いところで経験を積ませるやり方で、人気にならないケースで数多く騎乗させる方法。もう一方は、とにかく早いうちに勝たせて自信を持たせようと、最初から人気馬に乗せるやり方だ。
 菅原辰徳騎手の場合は明らかに後者だが、リスクを伴う分馬主・調教師の理解が必要不可欠なわけで、恵まれたデビューだった。

 受け答えがまじめな青年ジョッキーは「まずは初勝利が目標」と語る。勝負のきびしさを経験したばかりの時点であり、正直な感想だろう。
 一方、新人騎手への期待は、「賞金を稼いでくれるか」「馬券をとらせてくれるか」という直接的な期待の他に、デビューした新人騎手が苦労をしながら勝ち鞍を伸ばし、皆の信頼を勝ち得て名騎手に育っていくという、“ストーリーを紡ぐ"ことへの期待でもある。
 本人が過大な期待と感じる必要は無いが、わくわくするようなストーリーを見たい、聞きたいファンが沢山いることを励みにしてくれれば嬉しい。初勝利が素敵な物語の書き出しであればと期待している。
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Posted at 14:33 | 岩手競馬 | TB(0) |
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